世界大戦から戦後へと、激しく遷移する時代と対峙し制作に打込んだ彫刻家・長沼孝三による、平和への思いを辿る展覧会
第2期となる本展では、作家が彫刻家としての道を歩み始めた初期から、太平洋戦争前後に制作された彫塑作品を中心に、レリーフ作品や写真等の資料などを展示します。
戦中には、石炭など軍需生産の増強を目的に結成された「軍需生産美術 推進隊」隊員として、日本各地の炭鉱を巡り坑夫の像などを制作。また、 親交があった米沢市出身の将校である南雲忠一玉砕の報を受け制作され た「サイパン玉砕」には、当時の状況や心境が生々しく表現されています。 戦後は上野駅前に戦後初の野外彫刻として設置された「愛の女神」の制 作をはじめとして、平和への希求を表現した母子像などを多く制作し、新 たな展開に向かいました。激しい時代のうねりの中で、それに呼応する ように生み出された力強い作品の数々、どうぞごゆっくりご鑑賞ください。
□ 2024/6.4(Tue)ー9.18(Mon) ※月曜日(但し6月17日、24日、7月1日は開館)。7月31日(月末休館)
□ 10:00ー17:00|入館は16:30まで
□ 長沼孝三彫塑館