木版画と銅版画(メゾチント) 2つのアプローチから版画表現の可能性を探る
菊地隆知と大森弘之は、生きた時代も、制作に用いる技法も異なりますが、自然との関わりを起点にモノクロームの版表現を試みるという共通した感性が感じられます。本展では、二人の作品が織りなす対話的空間から、版画表現の魅力や可能性について考察します。
□ 2024/9.6(Fri)ー10.20(Sun) ※月曜日(祝日の場合は翌日)
□ 10:00ー17:00|入館は16:30まで
□ 文教の杜ながい 旧丸大扇屋
菊地 隆知 Ryuchi Kikuchi
長井市を代表する木版画家。平塚運一に師事。
終戦後帰郷し教師の道へ。19歳の時、中学校での勤務中に事故で頭部を負傷し、それがもとで31歳の時に右半身不随となり、以後は左手で制作を続けた。東北現代美術協会、日本版画院等で活躍。
最上川の情景や廃れ行く古民家等をモチーフに郷土の風景版画を制作したほか、晩年には「俳画」に取り組み多くの作品を残した。
1930_長井市生まれ
1971_山形県総合美術展史上初めて、洋画、日本画、彫刻3部門同時入賞
1993_日本板画院展審査委員長に就任
2001_齋藤茂吉文化賞受賞
2005_第55回日本板画院記念展において棟方志功賞受賞
2018_心筋梗塞のため死去
ゲスト①:若月 公平(版画家、東北芸術工科大学名誉教授)
1956年埼玉県生まれ。1981年武蔵野美術大学 実技専修科研究課程版画専修修了。2001年東北芸術工科大学版画コース開設に向け教授として着任(2021年退任)。個展、内外コンクール受賞、多数。東北芸術工科大学 名誉教授、一般社団法人日本版画協会 理事、版画学会 名誉会員。
ゲスト②:大森 弘之(版画家、本展出品作家)
□ 2024/9.16(月・敬老の日)
□ 14:00ー15:30
□ 文教の杜ながい 小桜館
□入場料無料(予約不要/参加費無料)
講師:大森 弘之(版画家、本展出品作家)
□ 2024/10.6(日)
□ 13:00ー16:30
□ 文教の杜ながい 小桜館
□定員6名
□参加費2,000円(文教の杜友の会は1,500円)
※注意事項
1.インクを使用するので汚れても良い服装でお越しください
2.小学校3年生以下のお子様は保護者の方がお付き添いください
※時代を超えた芸術交流について
郷土の物故作家と現代作家のコラボレーションによって、長井の芸術文化を再考し、新たな価値を創造しようとする展覧会事業です。
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※メゾチント技法とは
イタリア語で「中間調子」を意味する銅版画技法のひとつ。銅板の全面を刃物等を用いて毛羽立たせ、それを削ったり均したりして繊細な明暗を表現する。