彫刻家・外丸治は、木彫を通じて自然と人との関係を独自の解釈で表現してきました。作品タイトルや、精緻な彫刻の痕跡や着彩の筆遣いには、山や自然を生命を湛えた存在として見出し、そこに身体を与えるような意図が感じられます。
近年、山形市長谷堂の古民家に居を構え、家屋を修繕、改修しながら生活と制作を行い、2022年にはその自宅を会場に展覧会を開催。日本の伝統的な和建築が活かされた展示空間は、多くの鑑賞者に新しい体験をもたらし話題を呼びました。
本展では、旧丸大扇屋家屋敷を舞台に過去作や長井でのリサーチをもとに制作された新作などが展開します。本展を通じて、芸術と生活と自然とのつながりについて考えます。
□開催日:2023年10月13日(金)〜11月26日(日) *月曜日(祝日の場合は翌日)、10月31日(月末日)
□時間:10:00~17:00(入場は16:30まで)
□会場:旧丸大扇屋
□料金:無料
□お問い合わせ:一般社団法人 文教の杜ながい
現代を生きる美術家の視点を通じて長井の歴史や文化財に新たな光を当て、その魅力を再発見する展覧会シリーズです。
外丸 治 (とまる・おさむ)
1980 埼玉県生まれ 群馬県育ち
2005 東北芸術工科大学大学院芸術工学研究科芸術文化専攻彫刻領域修了
個展
2023 TOHOKU CALLING(THE LOCAL・山形)
2023, 2021 外丸治 wood carving exhibition(+NOTION・東京)
グループ展
2021, 2020, 2019 OBJECT(京都岡崎 蔦谷書店・京都)
2019 行動芸術展 ― 家は歌っている ― (風の沢ミュージアム・宮城)
2019 宮崎国際現代彫刻・空港展(宮崎ブーゲンビリア空港・宮崎)
2018, 2017 現代アーチストセンター 原風景(東京都美術館・東京)
2018 Selected Art Fair 2018 蒐集衆商(spiral・東京)
2016 海の上を歩く 日本現代芸術展(53 美術館・中華人民共和国)
2016 アートキャンパス 2016(国指定重要文化財 旧風間家 丙申堂・山形)
2015, 2013, 2011, 2009 中之条ビエンナーレ(中之条町・群馬)
ホームページはこちら
山はあらゆる生き物を育む水・川が始まる所であり、死んだモノ達が昇って行く祈りの場でもあると聞きます。山に囲まれながらも海と結ばれ、雲となりまた山へ戻って来る。山と海が呼吸し合い、水にまつわる循環がダイナミックに動いているかの様です。
その循環の中に私たちの住む家が一粒一粒、抱かれている。
家の中では沢山の生き物たちと交わる場面に立ち会います。山が産んだ水によって育まれたあらゆる生き物が食材となってやって来ます。様々な生き物が料理され食卓へ。家の中で山のかけらと身体とが混じり合い、いつも私たちが見ている生き物たちの行く末を、この場では様々な気配を纏う「何者か」に「見られている」という逆転させた場所へと開いていきたいと思います。
工藤 将成(刀鍛冶)
外丸 治(彫刻家、本展出品作家)
日時:10月29日(日曜日)14:00〜15:30
場所:文教の杜ながい(旧丸大扇屋)
予約不要・参加費無料
《終了しました》
工藤 将成(くどう・まさしげ、1976年~)
1995年、安正博「将平鍛刀場」(福島市)に入門。
2003年に独立し、2005年に「将成鍛刀場」(桐生市)を開設。
日本美術刀剣保存協会展覧会において受賞多数。
切り出し刀一本を使って、梨材から小さなナイフを削り出します。
日時:11月23日(木曜日・勤労感謝の日)
時間:①10:00〜12:00 / ②13:00〜15:00
場所:小桜館
参加費:1,000円
講師:外丸 治(彫刻家・本展出品作家)
※小さなお子さんは大人と一緒に参加してください。